あなたは、「外壁塗装」と聞いてどんなものを思い浮かべますか。外壁塗装とは外観を綺麗に整えるほかにも、さまざまな意味があります。近年、外壁塗装をする方は増えていますが、そもそも外壁を塗装するメリットやデメリットはどんなものがあるのでしょうか。
当記事では、外壁塗装とはなんなのか、その目的と役割について、塗装の費用相場などについて詳しく解説していきます。外壁塗装を検討している方はぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。
外壁塗装とはそもそも何なの？
外壁塗装とは、外壁を塗装することです。外壁を塗装することで雨や風から建物を守り、長持ちさせることができます。「外壁塗装をしなくてもいい」という方も中にはいますが、お勧めできません。建物は日々、紫外線や雨風など外の環境の影響を受けています。築年数が10年も経つと外壁にヒビが入ったり、塗装が剥げてきたりと影響が出はじめます。理想は外壁の損傷が目に見える前に塗装をすることが望ましいのですが、なかなかそうもいかないでしょう。しかし、そのまま放っておくと下地も傷んでくるため早めの対処が必要になります。建物を長持ちさせるためにも、外壁塗装は定期的に行う必要があるのです。
外壁塗装の役割
外壁塗装の役割は、次の3つのような役割があります。
見た目を綺麗に保つ
外壁塗装をすることで、見た目を綺麗に保つことができます。外壁は雨風や紫外線を防ぐ役割を果たしていますが、逆を言えば雨風や紫外線の影響を常に受け続けているのです。そのような自然環境の影響もあって、年数が経つと外壁が剥がれ落ちたり、ヒビが入って亀裂になってしまうことがあります。また、年数が経つことによって前回塗装した塗料が黄ばんだり、白く変色することもあり、見栄えが悪くなってしまうのです。そうなると建物全体の雰囲気も変わり、どこか暗い雰囲気になってしまうので見た目が悪くなります。外壁塗装をすることで、そのような「見た目の劣化」を防ぐことができます。しっかり塗装をしても年数が経つと見栄えがガラッと変わってしまうので、定期的な塗装がおすすめです。
外壁の保護
外壁塗装のもう1つの大きな役割は、外壁を保護するという役割です。前項の「見た目を綺麗に保つ」と重なる部分もありますが、外壁は常に自然環境の影響を受けているため年数に応じて劣化していきます。傷みが激しいと外壁の下地の部分が傷んでしまうので、外壁が崩れたり穴が空いてしまうため危険です。外壁の一部が損傷すると、芋づる状に剥がれ落ちてくることもあります。外壁塗装するということは、外壁自体を保護することでもあります。ただでさえ自然環境の影響を受けやすい外壁を長持ちさせるためには、塗装をして外壁自体を保護することが重要です。外壁塗装をすると、年数が経っても下地の部分が傷まずに済むので綺麗な状態で長持ちさせることができます。
室内環境の保護（断熱性と遮熱性）
外壁塗装には、室内環境の保護をするという効果もあります。「外壁が室内環境を左右するってどういうこと？」と思う方もいるかもしれませんが、外壁塗装は室内環境に大きく影響します。年数が経ち劣化した外壁では、ひびが入った箇所から雨や風が室内に入ってくる可能性があります。また、外壁が傷んでいるとエアコンやストーブなどで室内温度を調整しても、なかなか室温が変化しません。このように、外壁が傷んでいると室内環境に影響しやすいため、快適に過ごしにくくなるのです。外壁塗装をする際の塗料を「断熱性」または「遮熱性」効果が高い塗料を使うことで、室内の温度を快適な温度で一定に保つことができます。断熱性とは外壁が温度を吸収する量を少なくする性質で、遮熱性とは外壁の温度の吸収を遮る性質のことです。このように、室内環境の保護と外壁塗装は密接な関係にあります。
外壁塗装のメリット
外壁塗装のメリットはどのようなものがあるのでしょうか。主に3つのメリットをまとめました。
外壁が長持ちしやすい
外壁塗装をすることで、外壁が長持ちしやすくなります。建物にとって外壁は非常に大切です。外壁塗装をすることによって、外壁の下地や骨格を保護することができます。塗装をする際の塗料には、錆止めや防水性を高める成分も含まれています。外壁にそれらの成分を含んだ塗料を塗るということは、外壁の下地や骨格を保護するということです。その結果、外壁は雨風や紫外線などの自然環境の影響に強くなるため外壁が長持ちしやすくなります。
室内環境を快適にする
外壁塗装をすることで外壁が傷みにくくなるため、ひび割れなどの劣化が少なくなります。傷んだ外壁はすき間風や雨漏りなどもしやすく、室内環境が変化しやすいです。快適な室内空間にするためには、外壁を定期的に塗装し雨風や紫外線から守る必要があります。しっかりと塗装されていれば、室内の温度も一定に保つことが可能です。
また、外壁に空いた穴からネズミなどの害獣が侵入してくることもあります。ネズミは、最低500円玉程度の穴が開いていれば通ることができるので注意が必要です。このように、外壁に穴が空いた場合は簡単に侵入できるので、定期的に塗装をすることで防ぐことができます。
建物の寿命を延ばすことができる
外壁塗装をすることによって、建物の寿命を延ばすことができます。外壁塗装をしなかった場合、年数が経つにつれて錆びたり穴が開いたり劣化していきます。外壁が劣化すると建物の骨格も傷みやすくなるため、建物自体の寿命も長く持たない可能性があるのです。骨格が錆びてもろくなると、大きな地震が来た際に耐えきれず倒壊や傾くなどの被害が起こりやすくなります。外壁をこまめに塗装することは、建物自体の骨格を守ることにもなります。外壁塗装は結果的に建物の倒壊などの大きな被害を未然に防ぐことにもつながり、建物の寿命を延ばすことができるのです。
外壁塗装のデメリット（コストがかかる）
では、外壁塗装のデメリットはどのようなことがあるのでしょうか。はっきり言うと、外壁塗装のデメリットはほとんどありません。強いて言うならば、塗装をする際のコストがかかることくらいです。外壁塗装と聞くと、業者に頼んで作業をしてもらうイメージですが、自分でも作業がすることができます。業者へ依頼した場合は作業員の人件費がかかりますが、自分でやれば安く済みます。主に必要な物は、「塗料」と「ハケ（塗る道具）」くらいなので、ホームセンターへ行けば簡単に揃えられるので簡単です。
費用相場
外壁塗装をする際の費用相場は、どの程度のものなのでしょうか。外壁塗装の料金の目安は、「坪数」と「塗装面積」で計算されることが多いです。具体的な相場は以下を参照ください。
| 坪数 | 塗装面積 | 費用相場 |
|---|---|---|
| 10 | 40㎡ | 20万～50万円 |
| 20 | 80㎡ | 40万～100万円 |
| 30 | 120㎡ | 50万～100万円 |
| 40 | 160㎡ | 80万～140万円 |
| 50 | 200㎡ | 90万～150万円 |
| 60 | 240㎡ | 110万～200万円 |
| 70 | 280㎡ | 130万～230万円 |
| 80 | 315㎡ | 150万～250万円 |
| 90 | 355㎡ | 190万～280万円 |
| 100 | 400㎡ | 200万～300万円 |
まとめ
外壁塗装は、建物の見た目を綺麗に保つだけではなく、建物自体の寿命を長持ちさせ、室内空間も快適に保つことができます。外壁塗装をする際の塗料には「錆止め」や「防水効果」を高める成分も含まれているので、雨や風や紫外線から保護する役割を果たしています。外壁塗装をする目安としては10年ほどで、10年経過すると外壁も傷みが目立ってきます。費用は掛かりますが、定期的に塗装することで建物も長持ちするので定期的に行いましょう。当記事を参考にして、早速外壁塗装をしてみてはいかがでしょうか。