配管工事とは?工事の種類と業者を選ぶポイントを解説

「配管工事ってどんな仕事なの?」

「配管工事は資格がないでできないの?」

上記のような疑問を持つ人は多いのではないでしょうか。

配管は壁の中や床下に隠れて設置されている部分が多いため目立たないですが、配管は水道やガス、電気、排水などを経由する重要な役割を担っています。

本記事では、配管工事の種類や業者を選ぶポイントを解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

配管工事とは?

配管工事とは、建築物や設備内で液体・気体・固体・エネルギーを輸送するためのパイプやホースなどを設計し、設置・修理・改修する工事のことを指します。

配管工事は水道、ガス、排水、空調、消火設備などを供給する配管システムの設置や改修、メンテナンスが仕事内容です。配管工事は安全性や効率性を確保するために、専門的な知識と技術をもとに緻密な設計と施工をしなければいけません。

たとえば、配管の設計や施工に間違いがあると、漏水やガス漏れなどが発生してしまいます。特にガス漏れは引火することで火災や爆発の原因となるため、最悪命を失う危険のある妥協できない設備です。

我々が暮らす住宅やマンション、工場などの建物は、配管工事で設置された配管によって生活が快適に保たれているといえるでしょう。

配管工事の種類

配管工事は何を供給するかによって扱う配管が異なるため、工事の種類が変わってきます。ここでは配管工事の種類を紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

ガス配管工事

ガス配管工事は一般住宅やマンション、商業施設などに都市ガスやLPガスをガスコンロや給湯器、暖房器具に供給するための工事です。ガスメーターからガス器具へ配管を設置します。

万が一配管からガス漏れが発生すると、火花や静電気によって引火するおそれがあります。場合によっては、大きな爆発を引き起こして重大な事故につながってしまうため、高い技術力が必要です。

衛生配管工事

衛生配管工事とは、トイレやキッチン、バスルームなどの設備に必要な水の供給や不要になった水を下水道に排出する配管を敷設する工事です。衛生配管工事には給水配管工事や排水配管工事などの種類があります。

給水配管工事は、キッチンや浴室、トイレ、洗面所などの生活場面で清潔な水を供給します。一方で排水配管工事は、排出された汚水を下水道本管に流す処理を可能にする工事です。

また、給水配管工事は各地方公共団体の水道局がしている指定給水装置工事業者、排水配管工事は排水設備指定工事店でないと工事できません。衛生配管工事は、水の循環を正常に保ち、健康に過ごすための生活環境の維持に必要不可欠な工事です。

空調配管工事

空調配管工事とは、建物のエアコンや暖房設備などの空調設備を動作させるための工事です。建物内における空気の浄化や温度、湿度、流量の調整を行って、建物内の環境を維持するために行われます。

また、空調配管工事では空調設備を正常に動作させるために、配管を壁裏や天井、床下などの見えない場所に敷設します。建物全体で配管を張り巡らせる「セントラル空調」だと大規模な工事になるため、工事業者には緻密な設計と高度な専門技術が求められます。

防災設備配管工事

防災設備配管工事とは、マンションや商業施設などの建物に防災設備を敷設する工事です。防災設備というと防災シャッターや火災報知器が印象的でしょう。しかし、スプリンクラーや消火栓も防災設備であり、配管を敷設する必要があります。

スプリンクラーと消火栓は、火災発生時に迅速な消火活動を行うための設備です。消火活動では水を大量に消費するため、スプリンクラーと消火栓は水源と接続するために配管を敷設しなければいけません。

また、消火活動は時間との勝負です。消火栓の配管には、火災時に迅速に大量の水を短時間で供給するために、高圧力に耐えられる材質が求められます。

プラント配管工事

プラント配管工事とは、食品工場や自動車工場といった様々な工場に配管を敷設する工事です。工場での配管は一般住宅やマンションとは異なり、水やガスだけではなく、向上ならではの特殊な物質の供給や排出を行います。

また、プラント配管工事は、何を通過させるかやどこで使われるか、どのような条件下で運用するかで工事内容が異なるのです。プラント配管工事は、以下のとおり分けられています。

  • 水配管工事
  • 蒸気配管工事
  • 空気配管工事
  • 薬品配管工事
  • 燃料配管工事

工場によっては人体に有害な薬品や気体も配管を通過するため、破損や漏れがないように配管の素材を合わせる必要があります。安全に配管を通過させるために、圧力計やレジューサー、流量計といった装置も設置するため、工事するには専門技術やノウハウが必要です。

配管工事で業者を選ぶ3つのポイント

配管の不具合を修理してもらうために配管工事業者に依頼しようとしても、実際に探すと多くの業者が存在しています。しかし、面倒くさがって適当な業者を選んでしまうと、後々配管トラブルにつながるリスクがあります。

ここでは、配管工事業者選びのポイントを解説しますので、依頼してから後悔しないように知っておきましょう。

工事の対応範囲を確認する

配管工事業者を選ぶ際は、工事の対応範囲を確認しましょう。配管工事にはガス配管工事や空調配管工事、衛生配管工事などの種類があり、それぞれの設備やシステムに対応するための専門技術が必要です。

業者によって対応している配管工事や得意分野が異なります。現状の問題やトラブルを解決するためにも、近さや費用だけでなく現状の問題やトラブルを解決できる能力を持っているかがポイントです。

また、トラブルを未然に防ぐためには定期的なメンテナンスも必要なため、アフターサービスを提供している配管工事業者を選びましょう。

施工エリアの範囲を確認する

配管工事業者の多くがサービスの品質を保ち、業務運営を円滑に進めるために施工エリアを定めています。特に地域密着型の配管工事業者が、地元にエリアを絞ってサービスを提供している傾向にあります。配管工事業者を選ぶ際は、施工場所が対応エリアに含まれていることを確認しましょう。

ただし、大企業や全国展開を行っている施工業者の場合、全国対応している可能性があります。地元だけでなく、もっと広範囲の配管工事業者を探してみましょう。

事前に見積りを出してくれる

配管工事業者は、事前に見積りを出してくれるところを選びましょう。見積りには工事内容や工事に必要な材料、費用、工事期間などが記載されています。見積りによって工事のスケジュールや費用の内訳が詳細に把握できるのです。

一方で見積りを出さなかったり、他よりも安すぎる価格を提示したりする配管工事業者は、工事後に高額な費用や追加費用を請求してくる可能性があるため避けた方が無難です。

また、安すぎる配管工事業者は配管の性能が低くて、工事後にトラブルが発生するおそれがあります。配管工事の相場を把握するためにも、1社だけでなく複数社から見積りを出してもらいましょう。

まとめ:配管工事は実績のある業者に依頼しましょう!

今回は、配管工事の種類や業者を選ぶポイントを解説しました。配管工事にはさまざまな種類がありますが、どれも我々の生活を支える重要な工事です。

一般住宅やマンションでガス漏れや水漏れ、排水の詰まりなどが生じたり、リノベーションしたりする際に配管工事を業者に依頼します。配管の中はガスといった危険な物質が通過するため、依頼する配管工事が得意分野の配管工事業者を選びましょう。