家屋解体とは?解体工事の種類と方法、解体費用などの紹介!

「古くなってきたから家屋を解体したい!」

「解体って何をするのかイマイチよく分からない!」

「解体するメリットは?費用はどの程度かかるの?」

そんなお悩みを抱えていないでしょうか。家屋の解体は、誰でもできるという訳ではありません。資格を保有した人しか解体を行うことができず、法律で解体のやり方も制限されています。今回は、家屋を解体する際の種類や方法、解体にかかる費用についてまとめました。ぜひ、最後まで読んで参考にしてみてください。

解体工事とは?

解体工事とは「建物を取り壊す工事」のことで、大まかな工事の規模範囲は建物全て、建物の一部、内装などに分けられます。解体工事と聞くと、建物全てを取り壊すイメージが強いかもしれませんが、建物の一部または内装のみを取り壊す場合も含んでいるので覚えておきましょう。

解体工事の種類

解体工事には主に3つの種類があります。それぞれまとめておきましたので、参考にしてください。

建物全部を解体する

「新しい建物を建てるため古い建物を取り壊す」、「建物自体が古く、倒壊の危険があるため取り壊す」などといった場合は、建物全てを解体することが多いです。解体方法にもよりますが、現場の状況に合わせて周囲に迷惑をかけないように解体することが求められます。

建物の一部を解体する

「外の塀を取り壊したい」「カーポートを取り壊したい」などのように、住宅など建物以外の物を取り壊すことも解体工事です。一部分のみを解体することで、解体費用も安く抑えることができます。リフォームで一部分を新しくする際などに行われる工事の仕方です。

内装だけを解体する

建物全体もしくは一部分ではなく、内装のみを解体する場合もあります。建物の骨格は残して室内をリフォームする場合などに行われる工事のやり方です。内装の解体では、重機などの大型の機械は使用できないのでほとんどが手作業で行われます。「キッチンのみ」「シャワールームのみ」といったように、内装の一部分をリフォームすることが多いです。

さまざまな解体方法

解体方法にもさまざまな種類がありますが、今回は6種類の解体方法を紹介します。

手作業解体

職人の方々が手作業で解体する方法です。主に木造の建物を解体する際に行われますが、内装の解体などでも手作業で行われることがあります。手作業で解体する場合、業者のスタッフの方々の人件費がかかってしまうので、料金が比較的高くなりがちです。ですが、廃棄物を分別しながら丁寧に解体することができるため、実際の現場では手作業で解体も行いながら重機も使って効率よく解体作業が行われています。木造の他にも鉄骨やRC造のような強度の高い建物を解体するときも、手作業での解体が行われています。

機械解体

解体工事ではもっとも主流となっている、機械を導入して解体する方法です。機械もいろいろありますが、主に活躍する機械はショベルカーです。ショベルカーのアタッチメントを変えることで、さまざまな材料の建物を解体することができます。アタッチメント別の解体方法については後ほど紹介しますが、木造をはじめ鉄骨やRC造などのような強度の高い建物を解体するときも、少ない労力で効率良く解体することが可能です。ですが、機械解体を行う際は周囲に配慮をしなければ迷惑になってしまいます。機械を使うことによる騒音や粉塵などへの配慮をしっかりと行ったうえで工事を行わなければいけません。

ミンチ解体

ミンチ解体とは、重機で建物を壊していく解体方法です。機械解体と何となく似ていますが、ミンチ解体は廃棄物の分別を行わずに一気に取り壊します。分別を行わないため、費用が安く、工事の期間も短く済むというメリットがあります。しかし、分別をしないで一気に解体することで負担となったのが、廃棄物処理施設でした。解体された廃棄物は処理施設へと集められ、分別された後に処分されます。ですが、廃棄物の分別がされていないため処理施設での分別作業が難しく、リサイクルできないという問題が発生しました。また、一気に解体されるためアスベストなどの有害な物質が、粉塵となって舞うことも問題となったのです。そのような背景から建築リサイクル法(2003年〜)で、ミンチ解体は禁止されるようになりました。

分別解体

ミンチ解体とは対照的な解体方法が「分別解体」です。分別解体では、重機で取り壊す前に手作業で分別をしながら解体をしていきます。現在の解体工事ではこの分別解体が行われており、廃棄物は分別されて処分施設へと持ち込まれているため、処分業者の負担は昔に比べて少なくなりました。重機と手作業での解体作業が並行しながら進んでいくので、効率的で環境にもやさしい解体方法です。

ショベルカーを利用した解体方法

ショベルカーは、先端のバケットを違うアタッチメントへ変えることができます。解体現場で活躍しているアタッチメントは主に3つで、「圧砕機」「切断カッター」「ブレーカー」です。

「圧砕機」とはショベルカーの先端で物を掴むことができる作業機で、コンクリートなどを掴んで圧砕することができます。パワーが強いので、重い物を持ち運ぶ際にも便利です。

「切断カッター」は先端が巨大なはさみのようになっており、鉄筋などの硬い素材も簡単に切断することができます。

「ブレーカー」は先端が尖っており、突くことで解体することができます。点で力がかかるため、硬い物でも粉々に砕くことが可能です。

解体工事のメリット

解体工事をするメリットは主に2つです。「管理の手間がかからなくなる」「老朽化と倒壊を予防できる」という2つのメリットがあります。

建物を解体するということは、建物が不要になったから、古いため新しく立て直したいから、といった場合がほとんどだと思います。建物を解体しなかった場合、老朽化はさらに進行していくため管理作業をしなければいけません。管理作業は定期的にしっかり行わないと、老朽化で倒壊する可能性もあります。解体すればそのような手間と倒壊するリスクは無くなるのです。

解体工事のデメリット

解体工事のデメリットは主に1つです。取り壊す際に「費用がかかる」ということが主なデメリットではないでしょうか。

解体には費用が掛かるため、簡単には行うことができないでしょう。古い建物を取り壊したいと思っていても、なかなか実行できない場合もあると思います。補助金を使うという手もありますが、ある程度の条件を満たさないと補助金も利用できません。このように、解体工事を行う際には費用の問題が必ず出てくるのです。簡単には解決することが難しいため、デメリットとして挙げられます。

解体費用・相場

解体費用の相場は以下のようになっています。

建物の構造 解体費用 坪単価(円)
木造 2~5
鉄骨 3~6
鉄筋コンクリート造(RC) 4~7

建物の構造によって解体費用は異なり、木造は比較的安く解体ができ、鉄骨、鉄筋コンクリート造(RC)の順で解体費用が高くかかります。

施工期間

施工期間は大体1週間から2週間ほどです。これは家屋を解体した場合のおおよその期間で、条件によって異なります。鉄筋コンクリート造の場合は、建物も頑丈なので解体も時間がかかります。また、延べ床面積によっても施工期間は変化し、広い場合は施工期間が長くなるので注意してください。

まとめ

家屋の解体は費用がかかるため、簡単には行うことができません。ですが、一言で「解体」と言ってもいろいろな解体方法があります。解体方法を理解していれば、解体業者の方とも話がしやすいでしょう。古くなった建物は、老朽化の影響で倒壊のリスクもあります。家屋の解体を検討している際は、放っておくと危険なので早めに業者へ相談してみましょう。